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【通信9月】最低賃金 10月から改定 【法改正】


 厚労省から令和8年度の各都道府県労働局長が以下の金額で決定をしています。施行時期は各都道府県で異なります。全国加重平均額56円の引上げは、昭和53年度に目安制度が始まって以降で2番目の高さです。今年度、改定額の全国加重平均額は1,177円となりましたが、厚労省は2030年代半ばまでに1,500円への引上げを目指しています。

● 令和8年度地域別最低賃金 時給(抜粋)

都道府県名 令和8年度(円) 令和7年度(円) 施行時期
東京 1,280 1,226 令和8年10月1日
埼玉 1,196 1,141 令和8年10月1日
神奈川 1,279 1,225 令和8年10月1日
千葉 1,195 1,140 令和8年10月1日
茨城 1,136 1,074 令和8年10月18日
栃木 1,125 1,068 令和8年10月1日
群馬 1,120 1,063 令和8年10月3日
施行時期が10月1日の場合、10月1日に勤務した日の時給から変更になります。給与の締め日が20日締めだとすると、9月21日から9月30日までは令和7年度の最低賃金で、10月1日から令和8年度の最低賃金で給与を計算することになります。

【通信9月】育児休業等給付の申請手続が一部変更(令和8年8月~)【雇用保険】


 厚生労働省は、育児休業等給付の申請手続きについて事業所等の事務負担の軽減を図るため、令和8年8月1日から、「出生時育児休業給付金の申請時に申告する賃金」、「出生後休業支援給付金の配偶者の確認書類」、「育児時短就業給付の支給要件の確認」について、事務取扱いの見直しを行いました。


特例措置の内容

1.出生時育児休業給付金の申請時に申告する賃金について
 見直し後:「出生時育児休業期間中に支払日のある賃金」を申請時に申告

2.出生後区遊行支援給付金の配偶者の確認書類について
 見直し後:母親が申請する場合の配偶者の確認書類について、父親と同様に「母子健康手帳の写し
(出生済証明のページ。配偶者の氏名・生年月日が記載されたものに限る)

3.育児時短就業給付の支給要件の確認について
 同一の子であれば、改めて母子健康手帳の写しなど野提出は不要 
 賃金支払がなければ賃金証明書欄省略

【通信9月】改正労災保険法が公布(施行は令和9年4月1日)【労災保険】


 改正労災保険法が令和8年7月10日に成立、17日に公布されました。改正の趣旨は労災を幅広いセーフネットでの整備、遺族補償年金に支給要件の見直し、労災保険の適用事業に関する暫定措置の廃止等の措置が講じられています。人事担当者に押えてほしい、改正労災保険の主な項目をあげてみました。


改正の主な概要

1.遺族補償年金における支給要件の見直し
見直し前 見直し後
① 妻または60歳以上か一定障害の夫
② 55歳以上60歳未満の夫
① 妻または夫
② 削除
*他の受給資格者の変更無し
2.遺族補償年金等について遺族が一人の場合の年金額
見直し前 見直し後
① 妻または60歳以上か一定障害の夫 175日分
② 上記以外 153日分
一律 175日分
3.労災保険給付請求権等の消滅時効期間の見直し

 遺族厚生年金も男女間差を縮める改正が行なわれますが、労災保険の遺族補償年金も同様な改正となりました。他に、審査請求先の見直し等3項目の改正があります。厚労省の資料をご覧ください。

【通信8月】50人未満ストレスチェック義務化(令和10年4月~)【法改正】

 令和7年の労働安全衛生法等の改正により、ストレスチェックについて、当分の間、努力義務とされている労働者数50人未満の事業場についても、その実施を義務付けることとされました。
 その施行期日は、「公布の日から起算して3年を超えない範囲内において政令で定める日」とされており正式決定が待たれていましたが、それが「令和10年4月1日」とされました。

「小規模事業場ストレスチェック制度実施マニュアル」も公表されています。このマニュアルは導入手順や事業主がすべきことがまとめられており、自社の進め方の参考にしてみましょう。

【通信8月】療養・育児・介護により報酬急減者の特例(令和9年1月~)【社会保険】


 厚労省から「療養、育児又は介護により報酬が急減した者についての健康保険法及び厚生年金保険法の標準報酬月額の保険者算定の特例について」が公表されています。これは、療養、育児又は介護と仕事を両立するために短時間勤務等を行ない、報酬が大幅に減少した方について、保険料や高額療養費制度の自己負担限度額の算定基礎となる標準報酬月額について、特例的な取扱いとするものです。


特例措置の内容

●通常の随時改定(月額変更)
 標準報酬月額が2等級以上低下する場合に随時改定(月額変更)を行なうが、標準報酬が改定されるには固定的賃金の変動があった月から3か月を要するため、それまでの間、従前の標準報酬月額の保険料が維持される

●特例措置
 療養・育児・介護により従前の標準報酬月額に比べて2等級以上低下し、かつその状態が3か月以上続くと見込まれると届出があった場合には、固定的賃金の変動の有無にかかわらず、特例措置により、報酬減となった初月に受けた報酬の総額を、新たな標準報酬月額として改定できる
また、就労調整が終了・縮小し、標準報酬月額が2等級以上上昇した場合は、固定的賃金の変動の有無に関わらず、速やかに届出たうえで、報酬増となった初月に受けた報酬の総額を新たな標準報酬月額として改定する

●本人の同意
 将来の年金や傷病手当金等への影響があるため、対象者が書面で同意していること

 賃金減少の場合、随時改定では保険料減に3か月を要するため、手取りが少なく生活がきつい場合があります。そのための救済ですが、将来の年金額や傷病手当金等に影響があるため、この特例措置の届出を行なう場合には、必ず本人の同意をとりましょう。

【通信8月】高額療養費制度の見直し(令和8年8月~)【法改正】


 被保険者が医療機関等の窓口で支払う自己負担額が、月ごとの自己負担限度額に抑えられるのが、高額療養費制度です。本制度について、高齢化の進展や医療の高度化により増大する社会保障費に対応するため、年間上限額を設ける等の配慮をしたうえで、月額上限額の引き上げる制度改正が行なわれました。各健康保険組合は付加給付がある場合があり、以下の限度額と異なることがあります。


70歳未満の方(協会けんぽ)

●自己負担額限度額の変更

被保険者の所得区分 自己負担限度額 年間上限額
標準報酬月額

83万円以上

270,300円+(総医療費-901,000)×1%

改正前 252,600円+(総医療費-842,000円)×1%

168万円
標準報酬月額

53~79万円

179,100円+(総医療費-597,000)×1%

改正前 167,400円+(総医療費-558,000円)×1%

111万円
標準報酬月額

28~50万円

85,800円+(総医療費-286,000)×1%

改正前 80,100円+(総医療費-267,000円)×1%

53万円
標準報酬月額

26万円以下

61,500円

改正前は57,600円

*53万円
低所得者 36,900円

改正前は35,400円

29万円

*標準報酬月額が15万円以下であることが確認できた場合には、年間41万円を適用し、令和9年8月以降に償還する。
*年間上限額は毎年8月から翌年7月までの12か月が対象となる。

●多数回該当
 本制度には、被保険者の負担軽減の観点から、直近1年間に3回以上高額療養費を受けると、4回目からは月額上限額が下がる仕組みがある。
 この額は、長期療養者への配慮から、8月以降も据え置きになった。

 高額療養費の見直しは令和8年度と令和9年度の2段階に分けて実施されます。上記の表は令和8年8月から令和9年7月までの内容です。高額療養費制度は会社の実務には関係はありませんが、社員の質問に答えられるようにしておきましょう。

【通信7月】中小企業で定着率が高いリファラル採用【労務】


 高い手数料を支払って転職エージェントを利用しても、早期退職されるとコストも時間も水の泡です。こうした中、「リファラル採用(社員紹介)」が注目されています。現在、リファラル採用を導入している企業は全体で49.2%となっています。東京商工リサーチが2026年6月に発表した採用に関する調査から、従業員の定着率順と紹介報酬をあげてみました。紹介報酬については労務上の留意が必要です。
中小企業定着率

1.リファラル採用      18.5%
2.ハローワークから紹介   12.1%
3.新卒採用         10.4%
4.転職エージェントから紹介 5.4%

紹介報酬

1.支給していない   40.9%
2.明確な規定はない  20.4%
3.支給している    20.7%
 (1万円~10万円)

【通信7月】有効期限切れの健康保険証利用終了(2026年7月末)【健康保険】


 「健康保険証」は2024年12月2日に新規発行は廃止されましたが、既に「健康保険証」を取得している方は2025年12月1日の有効期限が切れても経過措置として利用ができていました。その経過措置もいよいよ2026年7月末で終了です。2026年8月からは「マイナ保険証登録」または「資格確認書」のどちらかでの利用となります。もう一度確認しておきましょう。
 人事担当者として整理してみましょう。


マイナ保険証・資格確認書・資格情報のお知らせの比較(2024年資料)

【人事担当者のメモ】
1.資格確認書は社員が退職時に回収になる
2.資格確認書が回収できないときは、「資格確認書回収不能届」を届出する
3.社員が入社時にマイナ保険証登録済みの場合は、「資格情報のお知らせ」、マイナ保険証登録していない場合には「資格確認書」が届く

【通信7月】骨太の方針2026原案公表【労働環境】


 内閣府が2026年6月30日に公表した「経済財政運営と改革の基本の方針2026(骨太の方針2026)の原案について、人事労務関連の重要ポイント3つをあげてみました。高市政権初となる今回の方針は、従来の「分配・地方創生」から「投資と経済成長」へ舵を切りました。人手不足の中、「人的資本投資」「労働生産性向上」「柔軟な働き方の選択肢拡大」が強く打ち出されています。3つのポイントを確認しましょう。


骨太の方針2026原案 人事労務関連3つのポイント

1.最低賃金「2030年代前半に全国平均1500円」の目標
 「骨太の方針2025」では、2020年代に全国平均1500円という高い目標だったが、「骨太の方針2026」では、遅くとも2030年代前半できる限り早期に全国平均1500円を達成すると言う記載になった。

 ■ 政府の支援:中小企業の生産性向上への支援を複数年度にわたり継続する
 ■ 実務対応: 賃金制度の見直し、業務の効率化(付加価値の低い業務の削減)等

2.労働時間法制改革
 ■ 心身の健康維持と従業員の選択を前提に柔軟で多様な働き方を実現する
 ■ 夏以降の労働政策審議会で議論を行なう
 ■ 改正の予想:
   裁量労働制の対象拡大
   変形労働時間制の柔軟化
   副業の割増賃金にかかる労働時間通算のルールの廃止 等

3.労働市場改革と円滑な労働移動
 成長分野への「円滑な労働移動」を支援する方針が強化されている。優秀な人材が流出しやすくなる一方で、必要なスキルを持つ人材を外部から獲得しやすくなる。
 ■ 雇用保険制度:
   セーフティネットの役割を維持しつつ、早期再就職やキャリアアップを後押しする仕組みへシフト
 ■ 実務対応:
   従業員のリスキリング(学び直し)支援制度の構築
   特に若年層はキャリア形成ができないと退職につながるため、キャリア形成支援を継続的に計画

 今回の原案では保留中の記載も多く見られるので、今後調整されるかもしれませんが、上記にあげた3つのポイントの方向性は変わらないでしょう。自社に関係する項目は少しずつ検討を始めておきましょう。
 最低賃金は時給者だけではなく、月給者も時給換算をして確認をしておきましょう。

【通信6月】年金記録上のフリガナの変更【年金】


 令和7年5月以降、戸籍等への氏名のフリガナ記載が開始され、令和8年5月25日までに訂正の届出がない場合、市区町村から通知されたフリガナが戸籍等に記載されました。日本年金機構は、住民基本台帳ネットワークから情報提供されたことに伴い、年金記録上の氏名を住民票の氏名に合わせて変更しました。変更した方へは「氏名変更のお知らせ」通知が届きます。

*住民票上の氏名の一部に日本年金機構で対応できない漢字が含まれている場合には、カタカナのみの登録
*フリガナの小文字は大文字に変換して登録