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【通信1月】ジョブ型雇用【労務】

【通信1月】ジョブ型雇用【労務】


 経団連の提言から2年が経ち、ジョブ型雇用を導入済み10.9%、導入予定12.0%(日本経済新聞調べ2022年5月)となり、人事担当者の関心が高まっています。日本企業に多いメンバーシップ型雇用との違いについてまとめてみました。

「ジョブ型雇用」と「メンバーシップ型雇用」の違い

●ジョブ型雇用
明確な職務記述書(職務遂行に必要なスキル、経験、知識、ヒューマンスキル等)をもとに雇用される。業務内容、責任範囲、勤務時間、勤務地が限定される。市場価値にあった賃金。成果に見合った賃金体系。 世界ではスタンダードな制度。

●メンバーシップ型雇用
限定された業務に対してではなく、会社のメンバーとして雇用される。大まかな職種または職種をきめずに採用し、適性を見て配置する。会社側の都合で配置転換や柔軟な職務の追加ができる。勤続年数や役職等に応じた賃金体系。日本型雇用と言われる。

ジョブ型雇用 メンバーシップ型雇用
雇用と配置 業務に配置するため雇用
(即戦力)
会社に合う人材を採用、適正を見て配置
能力向上 自主的 リスキミング 会社の理念に沿い、長期的に教育
業務内容・役割 明確 専門的 限定的 総合的 組織が決定
人事 異動、転勤、残業命令は原則できない 勤務地、配属先、多職種の決定ができる
多様な働き方 テレワーク、短日・短時間勤務が容易 ジョブ型雇用より難しい
賃金 職務給(市場価値) 職能給
(年功型・役割で総合判断)
解雇 業務の消滅・成果の結果で解雇が容易 解雇は厳しく制限、企業努力が必要
経団連がジョブ型雇用を提唱した背景には、特にIT関連等専門性が高い職種で慢性的に人材が不足していること、また若い有能な人材が海外に流出し、逆に、海外の有能な人材の確保に苦慮している現状に危機感を持っていることにあります。企業経営のグローバル化に伴い、終身雇用制度の限界を指摘しています。とはいえ、ジョブ型雇用は成果の結果を求められるため、チームワークや会社への帰属意識が薄れることは否めないようです。

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