政府がかげる「新しい資本主義」について、令和4年6月上旬に「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画」が閣議決定されました。これらに盛り込まれた事項の中で、ひときわ話題になっているのが、「男女間の賃金差異の開示義務化」(女性活躍推進法)です。その内容を簡単にまとめました。
● 正規・非正規雇用の日本の労働者の男女間賃金格差は、他の先進国と比較して大きい.また、日本の女性のパートタイム労働者比率は高い.
● 情報開示は、連結ベースではなく、企業単体ごと.
● 男女の賃金の差異は、全労働者について、絶対額ではなく、男性の賃金に対する女性の賃金の割合で開示を求めることとする. 加えて、同様の割合を正規・非正規雇用に分けて、開示を求める.
● 対象事業主は、常時雇用する労働者301人以上の事業主とする.
(101人~300人の事業主については、その施行後の状況等を踏まえ、検討を行う)
● 本年夏に、制度(省令)改正を実施し、施行する.
● 初回の開示は、他の情報開示項目とあわせて、本年7月の施行後に締まる事業年度の実績を開示する.
正規・非正規労働者による賃金格差、男女間賃金格差は、先進国と比較して日本は大きいことが問題視されています。賃金差がある場合には、説明を求められます。