働き方改革のテーマの一つに総労働時間の短縮があります。そこで「労働時間等設定改善法」を改正し、「勤務間インターバル」の努力義務が新設されました(施行はH31年4月1日~)。労働者の健康で充実した生活の実現と国民経済の健全な発展に資することを目的にし、企業の自主的努力を促す内容となっています。「勤務間インターバル」とは何かをみていきましょう。
■■ 勤務間インターバルとは ■■
● 前日の終業時間と翌日の始業時間の間に、一定時間の休息を確保すること
労働者が十分な生活時間や睡眠時間を確保し、ワークライフバランスを保ちながら働き続けることが目的。その普及を図るため事業主の努力義務とした。正社員は依然として長時間労働者が多く、脳・心臓疾患に係る労災認定件数は高水準で推移している。多様な働き方に対応し、労働時間の短縮のための一つの方法として勤務間インターバルの普及を促している。
*EU諸国では、おおむね「24時間につき最低連続11時間の休息時間」が義務化されている。
イメージ図(例・11時間の休息を設ける場合)
● 残業で帰宅が遅くなるとインターバル確保のため、翌日の始業時間が繰下げになる!
日本では勤務間インターバルを11時間としているわけではありません。中小企業を対象とした「時間外労働等改善助成金(勤務間インターバル導入コース)」が設けられていますが、この助成金では勤務間インターバルとして9時間以上から認められます。